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【UX検定基礎】UXインテリジェンスの理念【UXとは編】

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はじめに

UX検定基礎の出題範囲から引用しております。

第6回UX検定基礎でもこのカテゴリは100問中31問と最も多い問題数となりますので、かなり重要な項目と言えます。

最後に練習問題を用意しておりますので、ぜひチャレンジしてみてください。

UXとは

ここでの学習目標は、UXの定義を理解し、類似する語句との違いや関係性を把握することです。

学習の内容は以下の項目となります。

  • 代表的なUXの定義
  • UXインテリジェンス協会の考えるUXの定義
  • UXの構成要素
  • UXと混同されやすい語句の定義及びUXとの関係性

上記の学習の内容に沿ってまとめてみます。

代表的なUXの定義

UXはいくつかの定義があり、それらを重要ワードごとに整理してみます。

ISO9241-210におけるUXの定義

ISO(国際標準化機構)で定義されているものを引用します。

製品やシステム、サービスの利用、および/もしくは予想された使い方によってもたらされる人々の知覚と反応

ISO9241-210

ニールセン・ノーマンによるUXの定義

ニールセン・ノーマン・グループとは、ヤコブ・ニールセンというデンマーク出身のアメリカの工学博士とドナルド・ノーマンというアメリカ合衆国の認知科学者、認知工学者のよって設立されたアメリカのコンピューター ユーザー インターフェイスおよびユーザー エクスペリエンスのコンサルティング会社で、そこで定義されているものを引用します。

「ユーザー・エクスペリエンス」は、エンドユーザーと企業、そのサービス、製品との相互作用のあらゆる側面を包含する。

模範的なユーザー・エクスペリエンスを実現するための第一の条件は、煩わしさや煩わしさを感じることなく、顧客のニーズを正確に満たすことである。次に、所有する喜び、使う喜びを感じられる製品を生み出すシンプルさとエレガンスが必要だ。真のユーザー・エクスペリエンスは、顧客が望むものを与えたり、チェックリストの機能を提供したりすることをはるかに超える。企業が提供する製品で質の高いユーザー・エクスペリエンスを実現するには、エンジニアリング、マーケティング、グラフィック・デザイン、工業デザイン、インターフェース・デザインなど、複数の分野のサービスをシームレスに融合させる必要がある。

UIがデザインの非常に重要な部分であることは明らかですが、トータルなユーザー・エクスペリエンスとユーザー・インターフェース(UI)を区別することが重要です。例として、映画レビューのウェブサイトを考えてみましょう。映画を見つけるためのUIが完璧であっても、基礎となるデータベースにメジャースタジオの映画しか含まれていなければ、小規模なインディーズリリースの情報が欲しいユーザーにとって、UXは貧弱なものになります。

また、UXとユーザビリティを区別する必要がある: ユーザビリティの定義によれば、それはUIの品質属性であり、システムが学習しやすいか、効率的に使えるか、快適か、などをカバーする。繰り返しになるが、これは非常に重要なことであり、またトータルユーザーエクスペリエンスはさらに広い概念である。

DeepL.com(無料版)で翻訳しました。

https://www.nngroup.com/articles/definition-user-experience/

UXPAによるUXの定義

UXPAとは、User Experience Professionals Association(ユーザー・エクスペリエンス・プロフェッショナル協会)の略でそこで定義されているものを引用します。

ユーザーと製品、サービス、企業とのインタラクションのあらゆる側面。ユーザー・エクスペリエンス・デザインは、レイアウト、ビジュアル・デザイン、テキスト、ブランド、サウンド、インタラクションなど、インターフェイスを構成するすべての要素に関わる学問である。UEは、ユーザーが可能な限り最良のインタラクションを行えるよう、これらの要素を調整する作業を行う。

ユーザー・エクスペリエンスとは、優れた工業デザインやマルチタッチ、派手なインターフェイスのことではない。素材を超越することである。デバイスを通して体験を創造することなのだ。

ユーザー・エクスペリエンス(UX)には、特定の製品やシステム、サービスを使用する際の人の感情が含まれる。ユーザーエクスペリエンスは、人間とコンピュータの相互作用や製品の所有における経験的、感情的、有意義で価値のある側面を強調します。さらに、システムの実用性、使いやすさ、効率性といった実用的な側面に対する人の認識も含まれる。ユーザー・エクスペリエンスは、システムに対する個人の知覚や思考に関するものであるため、本質的に主観的なものです。ユーザー・エクスペリエンスは、状況の変化や新たな技術革新により、時間の経過とともに常に修正されるため、動的なものである。

DeepL.com(無料版)で翻訳しました。

https://uxpa.org/definitions-of-user-experience-and-usability/

UXインテリジェンス協会の考えるUXの定義

UXインテリジェンス協会のウェブページよりUXの定義を引用します。

「企業・サービス・製品」と「関わるあらゆる人々」との関係を形作る「相互作用のすべて」

https://www.uxia.or.jp/about/

UXの構成要素

UXのハニカム構造

UXのハニカム構造は、「UXハニカム(ユーザー・エクスペリエンス・ハニカム)」のことであり、ピーター・モービル氏が 2004年に提唱したUXを構成する7つの要素を表したハニカム構造です。

7つの要素は以下の通りです。

  1. 便利か(Usefurl)
  2. 望まれるか(Desirable)
  3. 価値があるか(Valuable)
  4. 使いやすいか(Useble)
  5. アクセスできるか(Accessible)
  6. 発見できるか(Findable)
  7. 信用できるか(Credible)

UXの5階層モデル

「UXの5階層モデル」とは、Jesse James Garrettが考案したUXの概念図で、次の5つの要素で構成されています。

  1. 戦略(Strategy):ユーザーニーズとプロダクト目的の設定
  2. 要件(Scope):ユーザーにとって必要なコンテンツ・機能の設計
  3. 構造(Structure):ユーザーが欲しい情報や使いたい機能にたどり着くための全体構造設計
  4. 骨格(Skeleton):ユーザーが理解しやすいインターフェース上の情報設計
  5. 表層(Surface):ユーザーが視覚的に認識するデザイン

ハッセンツァールモデル

ハッセンツァールモデルとは、ドイツのマーク・ハッセンツァールがモデル化したUXの基本的フレームワークのことです。

UX白書のモデル

UX白書とは、2010年9月15~18日にドイツのDagstulで行われたUXセミナーの成果をまとめたものです。

UXと混同されやすい語句の定義及びUXとの関係性

ユーザビリティ

ユーザビリティの定義は、ISO9241-11に基づくJIS Z 8521:2020で「特定のユーザが特定の利用状況において、システム、製品又はサービスを利用する際に、効果、効率及び満足を伴って特定の目標を達成する度合い」とされております。

UI(User Interface)ユーザインタフェース

UI(ユーザインタフェース)または使用者インタフェースは、機械、特にコンピュータとその機械の利用者(通常は人間)の間での情報をやりとりするためのインタフェースである。

DX(Digital Transformation)デジタルトランスフォーメーション

DX(デジタルトランスフォーメーション)の定義は、「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」では以下の通りです。

企業が外部エコシステム(顧客、市場)の劇的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること

世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画
DXを実行する際のUXデザインの役割とは
ユーザー中心のアプローチ

ユーザー調査やユーザーインタビュー、プロトタイピングなどの手法を活用して、ユーザーのニーズや行動パターンを明確にする

エクスペリエンスの向上

優れたUXデザインにより、シームレスな操作や使いやすいインターフェース、パーソナライズされた体験などを提供する

デジタルソリューションの効果的な導入

DXにおいて、UXデザインはデジタルソリューションの導入を支援する

CX(Customer eXperience)カスタマーエクスペリエンス

CX(カスタマーエクスペリエンス)とは、商業の場で、顧客が組織と接点を持つ期間中の一連の交流の結果、顧客が得る認識である。

EX(Employee eXperience)従業員エクスペリエンス

EX(従業員エクスペリエンス)とは、従業員が会社の中で働くことを通して得る全ての経験のことです。 また、それらの経験を通して従業員が感じたこと・考えたことなどの、心理的・感覚な側面もEXに含まれます。

練習問題

第6回UX検定基礎で似たような問題が出ていたので、問題と解答を作ってみました。

Q. UXのハニカム構造の7つの要素のうち、「便利か(Usefurl)」、「望まれるか(Desirable)」、「価値があるか(Valuable)」、「アクセスできるか(Accessible)」、「使いやすいか(Useble)」、「信用できるか(Credible)」以外の残りの要素として正しいものはどれか?

  1. 実行できるか(Feasible)
  2. 発見できるか(Findable)
  3. 変えられるか(Changeable)
  4. 持続可能か(Sustainable)

2.発見できるか(Findable)


Q.複数あるUXの定義のうち、UXに関する業務で参照する上で内容が十分とはいえないものはどれか?

  1. UX白書の定義
  2. 特定IT企業によるUIデザインガイドライン
  3. ISO9241-210による定義
  4. ニールセン・ノーマン・グループにおける定義

2.特定IT企業によるUIデザインガイドライン


Q.DXを実行する際のUXデザインの役割について適切なものはどれか?

  1. さまざまなデジタル接点を通じて属性データを取得できるようにすること
  2. 行動データの解析によってユーザーの属性を理解すること
  3. アフターデジタル時代に適応した、新たなUX・体験価値を創出すること
  4. コントロールしにくい顧客の行動を制御すること

2.行動データの解析によってユーザーの属性を理解すること


Q.ISO9241-11に基づくJIS Z 8521:2020で定義されているユーザビリティの要素について正しいものはどれか?

  1. 効果、効率、満足
  2. 有用性、使いやすさ、見つけやすさ、好ましさ、アクセス性、信頼性、価値
  3. 公平性、自由度、単純性、明確さ、安全性、体への負担の少なさ、空間性
  4. ヒューマンリーダビリティ、マシンリーダビリティ

1.効果、効率、満足


Q.Jesse James Garrettが考案したUXの5つの階層のうち、「要件」、「構造」、「骨格」、「表層」以外の残りの要素として正しいものはどれか?

  1. 施策
  2. 機能
  3. 検証
  4. 戦略

4.戦略

解答については正確にあっているか自信がありませんので自己責任でお願いいたします。

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