目次
はじめに
先日、生成AIに関する資格試験「PEP(Prompt Engineering Professional)」に合格しました。
これで、私がこれまでに受験してきた生成AI関連の試験は以下の3つになります。
- 生成AIパスポート
- Generative AI Test
- PEP(Prompt Engineering Professional)
今回は、PEP試験の受験体験を紹介しつつ、上記の2つの試験との違いも比較形式でまとめてみました。
PEP(Prompt Engineering Professional)とは?
PEP(Prompt Engineering Professional)は、一般社団法人 生成AI活用普及協会(PAAI)が提供している民間資格で、「プロンプトエンジニアリングに関する基礎的な理解と実践的な活用力」を証明する試験です。
試験の主な目的は、生成AI(主にChatGPTのような大規模言語モデル)を業務や教育現場などで効果的に活用するために必要な知識やスキルを評価することにあります。
公式サイトによると、以下のような方が対象とされています
- ChatGPTや生成AIを業務に取り入れたいと考えているビジネスパーソン
- 効果的なプロンプトの作成方法を学びたい初学者
- 生成AI活用に関する社内研修の一環として資格取得を目指す企業・教育機関の担当者
試験の概要
- 試験時間:60分
- 出題形式:選択問題
- 試験方式:CBT(会場受験)
- 合格基準:100点満点中70点以上
- 受験費用:11,000円(税込)
出題内容の特徴
問題の構成は、生成AIに関する基礎的な知識から、プロンプトの書き方、活用パターン、そしてリスクや注意点など幅広いテーマに渡ります。
とはいえ、内容自体は基本的なレベルにとどまっており、これまで生成AIをある程度活用してきた方にとっては比較的スムーズに回答できる内容でした。
また、CBT形式での受験ということで、他のIBT形式の試験と違い、資料などを参照しながら受験することができない点も特徴のひとつです。
3つの生成AI関連試験を比較
私が受験した3つの試験を比較してみたいと思います。
PEP | 生成AIパスポート | Generative AI Test | |
---|---|---|---|
試験形式 | CBT(会場) | IBT方式 | IBT方式 |
試験時間 | 60分 | 60分 | 20分 |
問題数 | 100問 | 60問 | 20問 |
問題形式 | 択一式/多肢選択式 | 択一式/多肢選択式 | 択一式/多肢選択式19問 記述式1問 |
受験費用 (税込) | 11,000円 | 11,000円 | 2,200円 |
難易度 (体感) | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
特徴・備考 | プロンプトに特化。問題は基本レベルだが、資料の持ち込み不可。 | 広く浅く生成AIの基礎を学べる。資料参照可。 ▶ 受験記はこちら | 応用的な問題も。 資料参照可。 ▶ 受験記はこちら |
体感としては、すでに2つの試験を受けていたこともあり、事前に基礎的な知識が身についていたからかもしれませんが、PEPが一番易しく感じました。
仮に生成AIの勉強をしていなかったとしても、常識的に明らかにおかしい選択肢もあったりするので、消去法で選択できるものも多かった気がします。
出題数は100問あり、試験時間は60分でしたが、私は45分程度で終わりました。
試験終了後、すぐに結果が分かり、点数は93点でした。

学習方法・時間
2つの試験である程度の知識があるという前提でお話しします。
学習方法は、学習のダウンロードサイトからPDFをダウンロードしてこちらをベースに生成AIで4択問題を出題させて、それを数回繰り返してみました。
なので、時間としてはトータルで3時間~4時間かと思われます。
合格者の特典
合格すると、試験結果レポート用紙に合格者専用のページのURLとQRコードが印刷されていて、そこから合格者専用ページに行くことができます。
そこでは公式のロゴマークをダウンロードできるようになっています。

その他、合格者専用のLINE公式アカウントへの登録ができるようになります。
ここで、生成AI技術の最新情報などを発信してくれるとのことです。
個人の感想になりますが、残念ながらオープンバッジの付与はないので、他の2つの資格の特典と比べるとやや劣ると感じてしまします。
プロンプトエンジニアリングの価値は今後どうなる?
PEPの主題は「プロンプトエンジニアリング」ですが、正直なところ、現在の生成AIはすでに高度にプロンプトを解釈・補完してくれる段階に来ており、プロンプトの書き方を深く学ぶ必要性は以前よりも低下しているようにも感じます。
今後の技術進化によって、ユーザーがプロンプトを意識せずとも最適な出力が得られるようになるような気がします。
そう考えると、PEP試験はプロンプトの技術そのものよりも、生成AIの仕組みや考え方を体系的に知るための手段として活用するのが現実的かもしれません。
さいごに
今回PEPを受験したことで、生成AIに関する知識の土台がよりしっかりと整理されました。ただ、学習コストや受験料を考えると、万人にとって必須というよりは、目的意識を持って受験するのが良さそうです。
生成AIの世界は変化が非常に早いため、試験の取得だけに満足せず、今後も書籍・実践・最新動向のキャッチアップを通じて継続的に学んでいく予定です。
重要なのは、生成AIの本質や進化の方向性を理解し、実践にどう活かすかを考えることです。
これからも引き続き、生成AIに関する情報を発信していきます。興味のある方は、ぜひ他の記事もご覧ください!